彼岸会

 春分・秋分の両日をまたいで1週間を「お彼岸」と呼びますが、一般的には先祖供養の意味合いが強く、この期間にお墓参りに大勢が訪れます。
 浄土真宗では、両彼岸に「彼岸会」という法要を執り行います。
 お彼岸のいわれは『仏説阿弥陀経』に、「これより西方、十万億の仏土を過ぎて世界有り、名けて極楽と曰う」とありますので、阿弥陀仏の極楽浄土(彼岸)を西の方角で表すようになりました。
  春分・秋分の日すなわちお彼岸のお中日は、太陽が真東から昇り、真西に沈みます。
この日、西の彼方に沈む夕日を目の当たりにし、極楽浄土を念じ、彼岸の日と呼ぶようになったそうです。
『阿弥陀経』にはさらに、「その土(極楽浄土)に仏有す、阿弥陀と号す、今現に在して説法したまう」とあります。阿弥陀仏は、いま現に説法しておられます。 「苦悩の人々よ、我にまかせよ、永遠の幸せに必ず救い摂る」
阿弥陀仏の誓いは喚び声となって、今なお十方世界に響き渡っていると。
「極楽は 十万億土と説くなれど 近道すれば 南無のひと声」
お彼岸は、親鸞聖人がお示しくださった他力念仏のみ教えをいただき、「なんまんだぶ なんまんだぶ」と声にお念仏申す機縁であるといただいております。
お墓参りもよろしいが、ご家族そろって「春秋彼岸会」にお参りしましょう。

彼岸会